猫と暮らしていると、
災害時にどう行動すればいいのか不安になる方も多いでしょう。
このページでは、猫と一緒に避難するための準備や、
在宅避難・同行避難を想定した防災対策を解説しています。
最低限そろえておきたい防災用品や、
キャリー・避難先での注意点、
普段からできる備えもまとめています。
「何も起きないこと」が一番ですが、
備えておくことで、もしもの時の不安を減らせます。
日本は自然災害大国です。地震、津波、台風、豪雨。いつ、どこで、何が起きるかわからない。
そんな時、大切な猫と一緒に避難できるように。
このページでは、私が実際に準備していること、考えたことをご紹介します。
なぜ防災を考えたか:実家の猫のこと
2011年3月11日。東日本大震災が起きたとき、私は九州の実家にいました。
実家には、小心者で引っ込み思案な猫がいました。
もしも、ここで地震が起きたら。家族で話し合った結果、私たちはこう決めました。
「家が壊れない限りは、極力自宅避難をしよう」
「どうしても避難しなければならず、家が壊れていなければ、猫は置いていく」
その結論は、すごくしんどかった
もしもの話ですが、置いていく。
その結論を出すのは、すごくしんどかったです。
でも、あの子は臆病で、避難先で知らない人たちの中で過ごすことは、きっとできない。
それでも、置いていく選択は、しんどい。
今でも、その気持ちは変わりません。
シオンとは、違う選択ができる
でも、シオンは違います。
シオンは、実家の猫とは性格が違う。人懐っこくて、好奇心旺盛。
そして、今の住環境も違う。
だから、シオンとは「一緒に避難する」選択を考えたい。
実家の猫のときはできなかった選択を、今度はしたい。
📖 詳しくはこちら: 第1回:なぜ防災を考えたか
ペット防災の現状
東北の震災で起きたこと
東日本大震災のとき、多くの方がペットを置いて避難したと聞きました。
緊急の避難で、連れて行けなかった。
そのペットたちを、保護活動で回ってくださった方がいました。
環境省のガイドライン
環境省が、ペットの災害対策ガイドラインを出しています。
「同行避難」の重要性が、しっかり書かれています。
でも、実際に同行避難するには、準備が必要。
だから、今から考えておきたい。
キャリー選び:ハードキャリー vs ソフトキャリー
避難するとき、どんなキャリーがいいのか。
ハードキャリーのメリット・デメリット
メリット:
- 頑丈で安全
- 避難先でそのままケージとして使える
- 上に物を置いても潰れない
デメリット:
- 重い
- キャリー本体+猫を持って、さらに防災グッズを持っての避難が難しい
- 片手がふさがる
ソフトキャリーのメリット・デメリット
メリット:
- 軽い
- スリングタイプなら、前に抱っこできる
- リュック型の防災グッズと併用すれば、両手が空く
デメリット:
- 避難先でケージとしては使えない
- ハードキャリーほど頑丈ではない
避難時のシミュレーション
ハードキャリーの場合:
- 片手でキャリーを持つ(猫の重さ+キャリーの重さ)
- もう片方の手で防災グッズ
- 階段を降りる、走る…できるだろうか?
ソフトキャリー(スリング)の場合:
- 前に猫を抱っこ(スリングで固定)
- 背中に防災リュック
- 両手が空く
- 階段も、走ることも、できる
スリングタイプを選んだ理由
私が選んだのは、スリングタイプのソフトキャリー。
選んだ理由:
- 軽量
- 前に抱っこできて、猫の様子も見える
- 両手が空く
- リュック型防災グッズと併用できる
📖 詳しくはこちら: 第1回:キャリー比較
必要な防災グッズ
猫と一緒に避難するために、揃えているグッズをご紹介します。
必須アイテム
1. 折りたたみケージ(避難先用)
ソフトキャリーは避難先でケージとして使えないため、折りたたみケージが必要です。
選ぶポイント:
- 避難先での快適さ vs 持ち運びやすさ
- 折りたたんだときのサイズ
- 重量
複数の候補から検討中です。
2. 折りたたみ式餌皿・水皿
コンパクトに収納できる折りたたみ式が便利。
防災リュックの隙間に入れられます。
3. フード(ローリングストック)
普段使っているフードを多めに買っておいて、古いものから使う。
使った分を補充していけば、常に新しいフードがストックされている状態。
シオンの場合:
- いつものフードを1袋多めにストック
- おやつやウェットフードも少しストック
4. リード
避難先では、猫を自由に歩かせるわけにはいきません。
リードには大きく2つのタイプがあります。
①ベストタイプ:
- 胴体全体を包む
- 脱げにくい
- 内側にポケットがあれば迷子札やAirTagを入れられる
②胴輪+首輪タイプ:
- 胴輪と首輪が繋がっている
- 比較的シンプル
私は、脱げにくさと迷子札・AirTag対策から、ベストタイプを選ぶ予定です。
あると良いもの
トイレシート or 簡易トイレ
避難先で、猫砂がすぐに手に入るとは限りません。
トイレ用消臭剤
避難先では、匂いがより気になるかもしれません。
タオル・ブランケット
いつも使っているタオルがあれば、猫も安心できます。
おもちゃ
いつものおもちゃがあれば、避難先でも遊べます。
首輪(迷子札付き)
万が一、脱走してしまったときのために必須です。
水は多めに
避難所では、水は必要最低限しかもらえないはず。
猫用の水を多めに準備しています。
「猫と分け合える」工夫
避難が長くなれば、キャットフードが足りなくなるかもしれない。
そんなとき、人間用の非常食も工夫しています。
味がついていないご飯などに変更:
- 調味料のない穀物なら、猫も食べられる
- 自分で用意したものは「猫も食べられるもの」にしておく
未味付けサラダチキン(長期保存):
- 猫にもあげられる
- 人間も食べられる
- タンパク質も摂れる
ペットシーツは多めに:
- 人間のトイレにも使える
- 猫にも、人間にも使える一石二鳥
📖 詳しくはこちら: 第2回:グッズを揃える(準備編)
リードに慣れる練習
普段リードをつけていない猫にとって、急につけられるのはストレス。
だから、今から少しずつ慣れておくことが大切です。
※ただし以下のステップで慣れない場合は無理はやめましょう。
ブログ本編でも書いていますが、シオンの場合はハーネスを変えることですんなりつけることができました。
ウールサッキングの記事などでも書いているのですが、猫は記憶を強く残して生活する生き物です。嫌なことを続けることはとても負担になります。
ステップ1:リードに慣れる
いきなりつけるのではなく、まずはリードを見せる。
匂いを嗅がせる。
「これは危ないものじゃないよ」
そう伝えるところから。
ステップ2:短時間だけつけてみる
実際につけてみる。でも、ほんの数分だけ。
つけたら、すぐにおやつ。
「リードをつけられると、いいことがある」
そう覚えてもらう。
ステップ3:少し歩いてみる
リードをつけることに慣れてきたら、次は少し歩いてみる。
室内で、短い距離を。
無理に引っ張らず、猫のペースで。
焦らず、少しずつ
リードに慣れる練習は、焦らないことが大切。
- 嫌がったら、無理強いしない
- 少しずつ、継続する
- うまくできたら、おやつで褒める
洋服に慣れる練習も有効
ベストタイプのリードは、洋服に近い感覚。
だから、まずは洋服に慣れておけば、ベストタイプのリードも受け入れやすいかもしれません。
洋服を着るメリット:
- リード練習の準備になる
- 避難所で毛が抜け落ちることを減らせる(周囲への配慮)
- 猫用の洋服は、最近はしまむらやホームセンターでも見かける
📖 詳しくはこちら: 第3回:リードに慣れる練習
防災リュックとの併用
これらのグッズを、どうやって持ち運ぶか。
持ち運び方のイメージ
- 前:スリングキャリーで猫を抱っこ
- 背中:防災リュック(猫用グッズ+人間用グッズ)
- 折りたたみケージ:リュックに取り付け or 手持ち
両手が空くから、階段も降りられる。
ドアも開けられる。
これが、私の考える避難スタイルです。
2つのリュックを使い分ける
私は防災リュックを2つ用意しています。
①防災専用リュック: 基本的な防災グッズが揃っているセット。 中身は自分でカスタマイズしました。
②無印良品の肩の負担が軽減するリュック: 容量が大きく、長時間の避難でも肩が楽。
状況によって使い分け:
- 短期避難なら、コンパクトな防災リュック
- 長期避難になりそうなら、容量の大きい無印のリュック
📖 詳しくはこちら: 第2回:防災リュックとの併用
「正解」はない
実家の猫は、置いていく選択をしました。
シオンとは、一緒に避難する選択をしようとしています。
どちらが正解、ということはありません。
その猫に合った選択を、飼い主が考える。
それが、大切なんだと思います。
準備は、今からできる
災害は、いつ起きるかわからない。
でも、準備は今からできる。
- キャリーを選ぶ
- グッズを揃える
- リードに慣れる練習をする
できることから、少しずつ。
完璧じゃなくてもいい
ケージ選びは、まだ決まっていません。
リードも、完璧に慣れたわけじゃありません。
でも、それでいい。
完璧じゃなくても、準備を始めることが大切。
これから続けていきたいこと
リード練習を続ける
リード練習は、これからも続けます。
少しずつ、慣れてもらえるように。
グッズを見直す
ケージ選びも、もう少し考えます。
定期的に見直す
防災グッズは、一度揃えたら終わりじゃありません。
- フードの賞味期限
- 猫の体の大きさの変化
定期的に見直して、更新していく。
よくある質問
Q1. キャリーは、ハードとソフト、どちらがいいですか?
A. どちらにもメリット・デメリットがあります。
避難時のシミュレーションをして、自分と猫に合った方を選びましょう。
私の場合は、両手が空くソフトキャリー(スリング)を選びました。
Q2. 折りたたみケージは必須ですか?
A. ソフトキャリーを選んだ場合は、避難先でケージとして使えないため、折りたたみケージが必要です。
ハードキャリーの場合は、そのままケージとして使えるので、折りたたみケージは不要かもしれません。
Q3. リードに慣れる練習は、いつから始めればいいですか?
A. できるだけ早くから始めることをおすすめします。
焦らず、少しずつ慣れてもらいましょう。
Q4. 避難先で、猫が鳴いたり暴れたりしたらどうすればいいですか?
A. 普段から使っているタオルやおもちゃを持っていくと、少しは落ち着けるかもしれません。
また、リードに慣れておくことで、避難先でのストレスも軽減できます。
Q5. 防災グッズは、どこに保管すればいいですか?
A. すぐに持ち出せる場所に保管しましょう。
玄関近く、寝室など、避難する時にすぐに手に取れる場所がおすすめです。
最後に:できることから、少しずつ
災害は、起きないでほしい。
でも、起きるかもしれない。
だから、準備をする。
大切な猫と一緒に、安全に避難できるように。
できることから、少しずつ。
このページが、あなたと猫ちゃんの防災準備の参考になれば嬉しいです。
春紡(harutsumu)
防災シリーズ記事
より詳しい内容は、以下のシリーズ記事をご覧ください。
- 第1回:なぜ防災を考えたか+キャリー比較
- 実家の猫のこと
- シオンとは違う選択ができる
- ハードキャリー vs ソフトキャリー
- スリングタイプを選んだ理由
- 第2回:グッズを揃える(準備編)
- 折りたたみケージ選びで悩んでいること
- 折りたたみ式の餌皿・水皿
- フードのローリングストック
- リードの準備
- 「猫と分け合える」非常食の工夫
- 防災リュックとの併用
- 第3回:リードに慣れる練習+まとめ
- リードに慣れる練習の流れ
- シオンの反応
- 洋服に慣れる練習も有効
- 防災シリーズを通して考えたこと
関連リンク
前のページ: DIY・グッズ情報
ダイジェスト版: 保護猫のお迎え初心者ガイド(ダイジェスト版)
参考リンク:
ブログトップ: harutsumu.Handmade
最終更新日:2025年3月26日
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